サムエル幼稚園設置趣意
設置趣意書(抜粋)
サムエル幼稚園(以下「本園」)は、本園の設立者・奥田健次が応用行動分析学や子育て相談または学校コンサルテーションで培ってきた「行動分析学」を活用して、すべての園児の多様な発達的ニーズに応える「インクルーシブ教育」を実践することによって、「親子ともによい育ち」を実現し、すべての園児がお互いの多様性を尊重し、共生できる社会を築く教育を実践するために設立するものである。
この「親子ともによい育ち」を実現することが本園の目指す教育の理念であり、このことを実現するために保護者及び本園の園長を始め、事務長、教職員並びに教育や保育の専門家などが手を組んで園児一人ひとりのニーズにあわせた教育を推進する。このことによって、心身共に健やかでたくましく、優しい子どもを育成すると同時に、保護者が育児に喜びを感じ、そのことに充実感を抱き、子どもと保護者とが共に成長することを目指す。
教育目標
本園の教育目標は、本園の設立者・奥田健次が中心になって、上述した理念に基づいて「親子ともによい育ち」を実践することにある。
本園では、園児一人ひとりのニーズを把握し、それぞれの子どもの育ちに適合した「インクルーシブな教育システム」の中で、すべての子ども一人ひとりに合わせてオーダメード化された個別支援を行って、子ども同士の自発的関わりや励まし合い、相手を思いやる心を育んでいく。これらの教育方法は、1999年内山記念賞(日本行動療法学会)、2003年研究奨励賞(日本教育実践学会)、2008年論文賞(日本行動分析学会)を受賞するなど、「親子ともによい育ち」の基礎となる技術や実践は国内外で高い評価を得ている。
また、本園の園長はピアニスト、事務長は声楽家としての音楽経験と教育経験が豊富で、この方面での指導による情操教育も可能である。その成果を活用した演奏発表会などを通じて園児たちと地域住民との世代間交流を深めたり、園児や保護者たちとが一緒になって、時には学識経験者などの協力を得て、草木や昆虫あるいは小鳥などの野外観察、工作や農作業など様々な実体験を通じて、自然の大切さ、生命の素晴らしさ、生きる喜びなどを園児と保護者が共に学べる場としていく。
さらに、得られた様々な知見を活かして、地域の保護者に対する子育て相談や教育相談及び支援活動のほか、他の幼稚園や保育所などへのコンサルティング活動にも積極的に取り組んでいく。
なお、本園は、事業者に対する2016年4月施行の障害者差別解消法第8条の「社会的障壁の除去の実施について必要かつ合理的な配慮をしなければならない」を積極的に遵守し、実現していく。
「親子ともによい育ち」とは保護者が他人まかせの態度で実現していくものではなく、保護者、教職員も含めて充分な経験と手間暇をかけた丁寧な関わり合いから育てていくものである。例えば、自分自身や周囲に不利益をもたらす子どもの行動を変えていくために、しっかりした行動改善計画を立てて、「子どもの望ましくない行動を減らす」という発想ではなく、「環境調整を行うこと」で望ましい行動を増やしていくというポジティブな発想で支援を行う(PBS:ポジティブ行動支援)。
浅間山に、冷涼な気候と澄んだ空気の中、四季折々の美しい風景を感じ、自然の恵みに触れ、植物や昆虫の観察、農作業や工作の実体験などが容易にできる。これらの恵まれた環境は、園児や保護者の健康かつ素直で豊かな心の育成に寄与する。
これらの教育を実現するためのに、本園では4つの優れた環境を最大限活用する。
自然・科学・音楽芸術・地域交流
①雄大な浅間山の裾野に広がる森林環境の中で山麓に位置する自然豊かな環境の中で、四季折々の美しい変化を感じ、自然の恵みに触れ、植物や昆虫や小鳥の観察、農作業や工作を実体験させられるなど、園児がのびのびとして、健康で、素直で、豊かな心の育成を図るのに適した環境にある。
②行動分析学の第一人者である本園の設立者・奥田健次は、障害の有無に関係なく、すべての子どもの多様な発達的ニーズに的確に応え、かつ本園が全体で取り組む園児全体への教育実践も、あるいは個別支援についても「インクルーシブ教育」を活用するのに適している。また、応用行動分析学で培った教育方法を用いてすべての園児と保護者の「よい育ち」に利する教育の質の向上に機能的に対応できる環境にある。
③ピアニストでもある本園の園長・奥田章子、声楽家でもある同事務長・奥田聖子は、音楽教育と教育経験が豊富であることから、それぞれの専門性を活かして音楽教育やリトミック教育などにも積極的に取り組むことができ、園児への情操教育にも充分に対応できる環境にある。この成果の発表会や演奏会などを通じて地域との交流に貢献する環境にもある。
④地元には農家、職人、学術経験者さらに元気な高齢者が多く住み、農業体験や木工や陶芸などを通じての園児との交流も取り入れられる環境にある。このことは、体験型情操教育や世代間を越えた人々との交流でき、高齢者などの生きがいの創出に貢献する環境にもある。
これらの4つの環境を、園児と保護者が共に成長することを大切にした「親子ともによい育ち」を実現していくには、教職員にも質の高い知識と技能及び経験が求められるので、教職員自身も常に学ぶ姿勢を持ち続け、切磋琢磨していく。同時に保護者にも行動分析学を活用したペアレント・トレーニング、ペアレント・メンター制度を導入して、園児と保護者を含めての幼児教育に努める必要があるため、園児と保護者が共に成長するための個別の子育て相談や保護者研修会などにも力を入れいく。
オリジナル・ロゴマーク
サムエル幼稚園のオリジナルロゴマークは、日野自動車エンブレムや清水建設ロゴマークなどの作者である飯守恪太郎氏によるものです。
日本語表記
エンブレム
英語表記